【コラム】新型コロナウィルスと労務管理②

普段から労働問題について顧問弁護士である浜ちゃんに相談しているK社のY社長,

新型コロナウィルスの感染が広がる中,発熱などの症状を示した従業員への対応等について浜ちゃんに相談しています。

Y社長

「コロナウィルス,先週以降,さらに大変なことになっていますね。」

 

浜ちゃん先生

「そうですね。とはいえ淡々と出来ることをやっていくしかないですね。」

 

Y社長

「そうですね。先週お話ししていた熱が出ていた社員について休業手当を支払って対応することにしましたが,休業手当を支払う形ではなく年次有給休暇を取得したことにしてあげた方が本人の手取り額が増えるので良いのかなと思うのですが・・・どうですか?」

浜ちゃん先生

「年次有給休暇は,原則として労働者の請求する時季に与えなければなりませんので使用者である会社から一方的に取得させることはできません。」

 

Y社長

「そうなんですね。逆に社員から有休休暇取得の希望があれば有休休暇という取り扱いでよろしいんですね?」

浜ちゃん先生

「そうなりますね。」

 

Y社長

「先月,他の従業員から学校の一斉休業に伴い,子供の面倒を見るために仕事を休

まなければならないと言われたので,ご本人の希望で有休を取得させたのですが,

これで良かったですか?」

 

浜ちゃん先生

「そうですね。この点についてですが,実は労働基準法上の年次有給休暇の取得ではなく,会社から年次有給休暇とは別に有休を与えた場合には助成金を受け取ることが出来た可能性があったんです。この助成金については今後,令和2年4月1日から6月30日までの間に取得した休暇等についても支援が行われる予定であるとのことです。

そこで,この制度の概要についてご説明します。

令和2年2月27日から3月31日までの間に

①新型コロナウィルス感染症に関する対応として臨時休業等をした小学校等に通う子ども

②新型コロナウィルスに感染した又は風邪症状など新型コロナウィルスに感染したおそれのある,小学校等に通う子どもの世話を保護者として行うことが必要となった労働者に対し,有休(賃金全額支給)の休暇(労働基準法上の年次有給休暇を除く)を取得させた事業主に対する助成金制度があり,有休休暇を取得した対象労働者に支払った賃金相当額×10/10すなわち全額に相当する助成金が支給されるという制度です。

ただ,日額にして8,330円が上限額となります。」

この点については厚生労働省のリーフレットに簡潔にまとまっていますのでご確認ください。→https://www.mhlw.go.jp/content/000604068.pdf

Y社長

「そうなんですねぇ。4月1日以降の年次有給休暇以外の有休にも助成金が支給されるかどうか注目しておきます。」

 

浜ちゃん先生

「私の方でも新しい情報が手に入ればお伝えいたします。」

 

Y社長

「新型コロナウィルスの影響がいつまで続くか分かりませんから,労働者が安心して休めるよう有給の特別休暇制度を設けようと思っているのですが,このような場合に何かもらえる助成金はないですか?」

浜ちゃん先生

「今般の新型コロナウィルス感染症対策として,新たに特別休暇の規定を整備した中小企業事業主を支援するために,2020年度の受付を終了していた時間外労働等改善助成金(職場意識改善コース)について,新たに特例的なコースを設けることとなっており,その内容が追って公表されるとのことです。

厚生労働省の発表によると「働き方改革推進支援助成金」でも令和2年2月17日から同年5月31日までの取組みについて助成を行う予定だそうです。

厚労省ホームページ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/syokubaisiki.html

 

Y社長

「わかりました。この点についても厚生労働省等からの情報に注目しておく必要がありますね。先生の方で新しい情報が入手できれば教えてください。」

 

浜ちゃん先生

「了解しました。次回は別のテーマでお話ししていこうと思います。今後ともよろしくお願いいたします。」

 

新型コロナウィルスの蔓延によって労務管理上の悩みをお持ちの事業主の方も多いのではないでしょうか。また日頃の労務管理においても悩みをお持ちの事業主の方も少なくないと思います。

常日頃からきちんとした労務管理を行うことは事業を維持・発展させていくためにも重要なことです。社会保険労務士の先生方に加えて弁護士を顧問として据えることによって労務管理により万全な体制を敷くことができると思われますし,労務問題以外の場面でも困ったときにちょっと相談できる顧問弁護士がいるというのは心強いとおっしゃっていただいている経営者の方も多くおられます。

当事務所に顧問弁護士を依頼することに興味をお持ちの事業主の方,お気軽に当事務所までお問い合わせください。