取引先とのトラブル対応

1 取引先との間でよくあるトラブル

・ 売掛金や取引対価の未払い・支払遅延 (「資金繰りが悪化した」「検収に通らない」など、様々な理由で入金が滞るケースです)

・ 契約内容や仕様・納期をめぐる見解の相違 (明確な契約書がない、または仕様書の解釈をめぐり、納品物のクオリティや納期遅延で揉めるケースです)

・ 一方的な不利益変更の押し付けや、理不尽な取引終了(契約解除)の通告 (長年継続してきた取引を突然打ち切られたり、合意のないまま単価の引き下げを要求されたりするケースです)

・ 事業者向け悪質商法(リース契約や求人広告など)による不当な契約・請求 (「無料」「効果が出る」と言われてサインしたものの、解約できずに高額な費用を請求され続けるケースです)

2 取引先との間で起こりやすいトラブルのうち企業が特に注意すべきもの

企業経営において他の企業との取引は欠かせないものですが、取引の各段階での対応が十分でない場合には問題が生じることは避けられません。企業間で取引を行う際に問題が起きる段階は「新規での取引開始」・「取引継続中」・「取引の終了」の3つにわけることができます。各段階によって起こりやすい問題が異なりますので、今回は各段階に整理して注意すべきポイントをお伝えいたします。

 

(1)新しい取引を開始する場合

既存の取引先との関係で新しい取引を開始する場合には,それまでの関係性から自社にとって不利な内容の取引を押し付けられる可能性がありますし,不要な取引をすることがその後のトラブルを招くこともあります。

事業者の場合には消費者法の適用がありませんので悪質な業者(SEO対策と称してパソコンソフトについて提携リースを提案する業者や一定期間無料をうたって求人広告の掲載を勧誘する業者など)との取引を開始するとその後の対応が面倒になります。

 

(2)取引が継続している場合

この場合、現在生じているトラブルを現在の契約に従ってどのように処理できるかが問題となります。契約で明確に定めていない場合には民法等の各種法令が適用されますのでその結果、トラブルの解決に向けてどのような対応が必要なのかを考える必要があります。

 

(3)取引終了を主張されている・既に取引が終了している場合

取引の終了という事態を前にして終了を回避するための対応が可能なのか,既に取引が終了している場合には相手方当事者に主張すべき権利があるのか,相手方に負うべき義務があるのかを検討して対処を考えなくてはいけません。

取引が終了する場合,終了した場合には損害賠償の請求をされるケースや,損害賠償を請求しなくてはいけなくなるケースもあります。

 

3 取引先とのトラブル対応について知っておくべきポイント

上記のような問題が起きてしまった場合に必要な対応のポイントをお伝えします。

後々大きな問題に発展しないよう、トラブルの芽が小さいうちにしっかりと対応することが重要です。

 

(1)新しい取引を開始する場合

現在生じている見解の相違などのトラブルを条件の調整などで解決できないかを検討する必要があります

取引を開始した場合に予想される問題を事前に予測して契約書の内容に手を入れる必要が生じることもあります。

また取引を開始すべきかどうかを検討するにあたって事業者を相手方とする詐欺まがいの商法ではないのか,同様の取引で被害が生じている実例がないかを弁護士に相談すると不要な取引が避けられます。

 

(2)取引が継続している場合

取引の存続を視野に入れて解決を目指すのか、取引の終了を視野に入れた解決を目指すのかによって対応は変わってきます。今後も同様のトラブルが生じる可能性があるのか,一過性のものなのか,取引を継続するメリットが大きいのか,取引の終了も視野に入れてトラブルの解決を目指すのかを検討する必要があります

悪質な業者と取引を開始してしまった場合には自社のダメージを最小限にして取引を終了する方法を検討すべきです。

 

(3)取引終了を主張されている・既に取引が終了している場合

取引の終了によって自社に損失が生じるのが予想される場合,すでに生じている場合には手方にそれを填補させることを検討する必要がありますし,相手方に損失が生じる,生じた場合には填補を求められた場合の対応を検討する必要があります。

 

4 取引先とのトラブルに関して弁護士に依頼するメリット

取引先との間で一度トラブルが発生してしまうと、その対応には多大な時間と精神的労力が割かれ、本来集中すべき本業に支障をきたしかねません。また、当事者同士の話し合いでは感情が対立して平行線をたどり、解決が長期化することも少なくありません。

トラブルの解決を弁護士に依頼する最大のメリットは、「法的根拠に基づいた主張を伴う交渉や訴訟提起により、早期かつ有利な解決が目指せる点」にあります。20年近くにわたり数多くの企業間紛争を解決してきた経験から言えることは、契約書の文言1つ、あるいは過去のメールのやり取り1つで、法的な優劣は大きく変わるということです。弁護士は、蓄積された裁判例や実務の知見をもとに、貴社が主張できる権利と負うべき義務を正確に切り分けて、相手方に対し(貴社から)「法的な根拠のある主張をされているので根拠に乏しい不合理な主張をしていても太刀打ちできない」と思わせるようなアプローチを行います。

さらに、弁護士が貴社の「代理人」として窓口になることで、相手方との直接の交渉から解放され、経営者様や担当スタッフ様は安心して本来の業務に専念できるようになります。相手方が不当な要求を重ねてくる場合でも、弁護士が介入することで相手方の態度が軟化し、裁判(訴訟)に至る手前の話し合い(交渉)の段階でスムーズに合意へと導けるケースや不当な要求が収まるケースも多いのが実情です。 「まだ大きなトラブルにはなっていないから」と躊躇せず、初期の段階から専門家のアドバイスを受けることで、結果として将来的な損失や致命的なダメージを最小限に抑えることが可能になります。

5 当事務所でサポートできること

当事務所では、取引先とのトラブルに関して不安をお持ちの方に向けて、各段階に合わせたサポートが可能です。抱える問題に合わせて適宜最適な方法をアドバイスさせていただきます。

 

 

(1)新しい取引を開始する場合

取引に求めるもの,取引の条件,提案されている契約の内容などから取引を解すべきかどうかについてアドバイスいたします。

提案されている取引が事業者を相手方とする詐欺まがいの商法であるかどうかを判断し取引をすべきでないケースの場合にはその旨をお伝えいたします。

 

(2)取引が継続している場合

現在の契約内容から取引継続を前提としてどのような対応が可能なのか,取引を継続する場合のメリット・デメリットと取引を終了する場合のメリット・デメリット(リスク)をご説明し,適切な判断のお手伝いをします。

詐欺まがいの勧誘で取引を始めてしまっているケースでは相手方業者との間で取引終了を前提として交渉,訴訟の代理人として取引終了をサポートします。

 

(3)取引終了を主張されている・既に取引が終了している場合

取引終了を争うべきか取引終了を前提としてどのような対応をできるのかをアドバイスいたします。

取引終了を前提とした場合には損害賠償等の請求を行う場合,逆に請求を受けている場合,いずれの場合においてもご相談いただいている方の立場で交渉や訴訟の代理人として最善の解決のお手伝いをいたします。

当事務所では上記のような取引先とのトラブルに関するサービスはもちろん、企業経営において発生する法的課題について、顧問弁護士として貴社の経営をサポートすることも可能です。

顧問弁護士として長期的に関与をさせていただくことで、問題が発生したタイミングでの処置的な対応ではなく、問題が発生しないための体制構築を行うことができます。

 

ご興味のある経営者様はぜひ一度ご相談ください。

文責  弁護士 濵田 諭

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